高齢の母にイライラして優しくできない。怒りをコントロールする方法は?
- 介護中のイライラをどう発散すればいいかか分からない…
- 高齢の親にきつく当たってしまいがちで自己嫌悪…
このような悩みを抱える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私は80歳の母と二人暮らしです。離れて住む姉と弟はいますが交流はありません。
(姉は月4~5度やってくるが平日なので会わない/弟は年2~3度やってくる)
母は呼吸器系の疾患もあって体力がだいぶ低下し、足の筋力も衰えて踏ん張りがきかないようで外に出たがらず、日中はダイニングの椅子に座っていることが多くほとんど動きません。
潔癖ぎみの私は母と衛生観念が合わず自宅なのにくつろげない状況で、母は認知症のような症状もありますし…、私も言いたいことを我慢することも多く、身近に話を聞いてくれる人もなく、ストレスが溜まって、つい母に厳しいことを言ってしまい自己嫌悪に陥ることもよくあります。
本記事では、高齢の母にイライラして優しくできないときに私が実践している怒りを抑える方法を紹介していきます。
「アンガーマネジメント」で怒りの感情と上手く付き合おう
怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニングに「アンガーマネジメント」というものがあります。企業や教育現場などからも注目されており、新入社員から管理職までアンガーマネジメント研修を受けさせている企業も多いそうです。
アンガーマネジメントは、怒る必要があるならば上手に怒るようにする、怒りの感情とうまく付き合うためのトレーニング方法であり、怒りを我慢することを目指していません。怒っていいのです!
アンガーマネジメントは、「怒る必要のあることは上手に怒れ、怒る必要のないことは怒らないようになる」ための心理教育・心理トレーニングです。「上手に怒る」とは、自分がどう感じたのか、どうしてほしかったのか、次からこうしてほしいと思っていることなどを、相手が理解できるように伝えることです。相手が具体的にどうしたらよいのか、ピンとくるように、納得できるように、伝える必要があります。
【一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会】怒る必要があることは上手に怒る
アンガーマネジメントと言えば6秒ルール
怒りのピークは長くて6秒と言われています。6秒間、反射的に何かを言ったり言い返したりせずにやり過ごすことができれば怒りが収まるという考え方です。(収まらないこともあります…)
カッとなったときに私が実践している6秒待つテクニックをご紹介します。
- カウントバック
数を数えることに集中して、怒りから意識をそらすテクニックです。3つずつ数を飛ばすなど数えにくい方法で、大きな数から逆に数えていきます
ゆっくりと“100、97、94、91、88…”と、100から3つ飛びに数えていくのが『カウントバック』のコツ。3つ少ない数を考えること自体に集中力が必要なので、怒りから意識をそらし、しっかり6秒待つことができます。
【介護ポストセブン】介護で使えるキレない技術|いらだちの抑え方、上手に怒りをコントロールする方法
- ストップシンキング
頭の中に空白や白い紙などを思い浮かべて頭を真っ白にし、何も考えないようにするテクニックです。これは簡単にできそうですがなかなか難しく、私はサーフィンをしていた経験があるので誰もいない海をイメージするようにしています。波がほとんどない穏やかな海(沖)で一人波待ちしているイメージです。
- タイムアウト
その場を一旦離れ、感情をリセットするテクニックです。自宅にいるときは、できるだけこのタイムアウトを実行するようにしています。自室にこもって、深呼吸して、動画配信サービスでお気に入りのドラマ(ほっこりと優しい気持ちになれるものをチョイス)を見ます。
アンガーログで怒りを見える化!?
アンガーログとは自分がどんなことに怒りを感じたのか記録するテクニックです。自分の怒りの傾向やパターンが分かるというメリットがあります。
日常の中で取り入れてほしいのが、『アンガーログ』、“怒りの記録”です。
【介護ポストセブン】介護で使えるキレない技術|いらだちの抑え方、上手に怒りをコントロールする方法
自分が、親のどんな言動や事柄に怒りを感じるのかを記録する。イラッときたら、すぐに『いつ、どこで、何があったのか、何を思ったのか』の事実と、“今感じた怒りは、10段階評価だと4くらいかな”と“怒りの温度”をメモしてください。落ち着いた頃に見返すと、自分がどんな時に怒るのかの傾向がわかり、自分の感情を客観視することができます。
私はアンガーログを記録したことはまだないのですが、毎日2行程度、その日あった出来事、良かったこと・悪かったことなどを簡単に書き留めています。日記をつけているわけではありません。家計簿を毎日つけているので、家計簿の備考欄に簡単にメモしているのです。たった2行のメモ書き程度のことですが、心の中を整理できたり、ストレス解消になることもあります。
書くことの効果はおもに2つ。1つは今抱えている悩みと距離をとって、客観的に見られるようになること。その結果、あせりがやわらぐので、落ち着いて物事を考えることができるようになります。
【厚生労働省】こころと体のセルフケア | 今の気持ちを書いてみる
もう1つは、それまで思いつかなかった選択肢に、自分で気づけるようになること。これは、書いた文章を読み直すことで得られる効果です。
まとめ
もともと短気な性格なのに、更年期によるイライラも重なってか… 6秒待っても怒りが収まらず、自室にこもってお気に入りのドラマを見ても気持ちが切り替わらないこともあります。どうかすれば6秒ルールのことなどすっかり忘れて怒り爆発ということもあったり… アンガーマネジメントがまだ身についていない状況です。
練習の意味も込めて、カウントバック、ストップシンキング、深呼吸などは、通勤時の電車待ち、信号待ち、踏切待ちのときなどに意識して実践するようにしています。
また、介護のストレスを軽減するには、「頑張りすぎない」など介護に対する根本的な考え方や介護体制について見直すことも必要とのことです。
参考元: 【ALSOK】介護中のイライラはどうすればいい?ストレス対処法を解説
最後までお読みいただきありがとうございます。本記事が少しでもお役に立ちましたら幸いです。