音楽が頭の中で流れ続けるのはなぜ?イヤーワームの治し方について
- 脳内で同じ曲がこびりついて離れない…
- 頭の中で同じ音楽が延々と流れ続ける…
このような現象でストレスを感じたことはありませんか?この現象は「イヤーワーム」(英: earworm)と呼ばれています。
私は子どもの頃、このイヤーワームにひどく悩まされた経験があります。自分で止めたくても止められず、このまま一生鳴りやまなかったらどうしようかと毎回不安な気持ちになりました。
本記事では、私の体験を交えながらイヤーワームの原因や対処法について紹介していきます。
イヤーワームが起こる原因と対処法①【米ベイラー大学調査・実験の紹介】
イヤーワームの原因や対処法などについては解明されていないことが多いようですが、米ベイラー大学の睡眠研究者Michael Scullin氏らによって、音楽が睡眠に及ぼす影響をイヤーワームに着目して調査・実験が行われた結果、明らかになったことがあります。
- 頻繁に音楽を聞いている人は、夜間にしつこく続くイヤーワームを経験する頻度が高く、それが睡眠の質の低下と関連する。
- ボーカルありの音楽よりもインストゥルメンタル音楽の方が、イヤーワームを引き起こす確率が高い。
- イヤーワームに悩まされているときは、何らかのタスクや問題、活動に集中して、イヤーワームから脳の注意をそらすことが解決策として有効である。
参考元: 音楽の一部が頭にこびりついて離れない「イヤーワーム」、睡眠に悪影響か | Beyond Health
イヤーワームが起こる原因と対処法②【体験談】
私の場合ですが、子どもの頃、日中に近所のガソリンスタンドから流れてくるBGMのJ-POPがどうしても頭から離れない現象にたびたび悩まされました。窓が開け放たれている夏場は曲がはっきりと聞こえてくるので特にひどく、ふとした拍子に頭の中で無限ループが始まり、このまま一生鳴りやまなかったらどうしようかと毎回不安な気持ちになりました。
特に印象に残っているのが、松田聖子さんの「天国のキッス」ですが、これは私がとても好きな曲だったので、まさかイヤーワームと化して不安に駆られることになるとは思ってもいませんでした。
イヤーワームになったときは別の曲を歌って気を紛らわし、なんとか無限ループから抜け出そうとしましたが、たいていなかなか抜け出せず、まるでこの世の終わりのようなどん底の気分になりましたが、それでも夜になり眠る頃には気にもならなくなり、一晩中曲が流れ続けて眠れないということはありませんでした。
発達障害や強迫性障害との関連性
イヤーワームは不安障害(強迫性障害など)や発達障害(ADHDなど)との関連性があるとも言われていますが、子どもの頃の私は音にとても敏感に反応する性格でした。蛇口から水がポタポタ漏れる音や、かすかに聞こえるピーのような耳鳴りなどにひどく不安を感じることもありましたので、そういった性格もイヤーワームをたびたび引き起こす要因だったのではないかと個人的に思っています。
ちなみに、大人になってからの私は、かすかに聞こえてくる小さな音に反応することはほとんどありません。
たとえば職場で「エアコンの稼働音がうるさいね」「パソコンのファンの音が気になるよね?」などと、同僚から声を掛けられることがありますが、私には聞こえていないことが多いです。自分で言うのも恐縮ですが、集中力が割と高いほうでして、特に業務中は周囲の雑音がほとんど耳に入ってこないですし、入ってきたとしても聞き流すことができます。
まとめ
大人になってからイヤーワームになることは滅多にありません。秋川雅史さんの「千の風になって」を聞くと無限ループになることがたまにありますが、不安になるほどではありません。
何か他のことに集中することで、気が付けばすっかり忘れていますので、私の場合は、上述の調査結果の「イヤーワームに悩まされているときは、何らかのタスクや問題、活動に集中して、イヤーワームから脳の注意をそらすことが解決策として有効である」が最も有効な対処法であると言えます。
まだまだ解明されていないことが多いイヤーワームですが、今後の研究が進むことを期待しています。
最後までお読みいただきありがとうございます。本記事が少しでもお役に立ちましたら幸いです。