50代独身の終活!母と一緒に作るエンディングノート

2024年5月5日

  • 親にいつから終活を始めてもらえばよい?
  • 親に終活をどうやって切り出せばいいのか分からない
  • 親がエンディングノートを書いてくれない

このような悩みを抱える方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私は80歳の母と二人暮らしです。母は気力・体力・判断力もだいぶ衰えているし、認知症のような症状もで始めています。 そして、終活には消極的で、これまで私が終活をして欲しいと遠回しに言ってみても、 適当に返されて話が先に進まなかったのですが、ある日、母が昔話(自分の実家の相続の話)をしたことがきっかけで、終活に前向きになってくれたのですが…、すでに終活に前向きになってくれたことも忘れてしまっている感じです(泣)

50代独身の終活は、母と一緒にエンディングノートを作ることから始めています。本記事では、私の体験を交えながら親に終活を始めてもらう時期や、エンディングノートを書いてもらう方法などについて紹介していきます。

50代独身の私が終活を考えるようになったきっかけ

3年前に父が亡くなり、2年前には従兄が亡くなりました。身近な人の死に接して、特に従兄は58歳の若さで亡くなったので、私も自分の死後の後始末について考えるようになりました。
50代になったし、いつ寝たきりになっても、いつ認知症になっても、いつ死が訪れても、いつ何が起こってもおかしくありません。いや、年齢はあまり関係ないのかもしれない。若くても何が起こるか分からないし、突然事故に巻き込まれて亡くなってしまうようなこともあるかもしれません。

私も母よりも先に死ぬかもしれないし、そうなったとき母が困らないように、予期せぬ事態に備えておく必要があると思いました。いま私が死んだらパソコンやスマホの処分はどうなるの?私が契約している生命保険、知らないよね?母ほどひどくはないですが、私も身の回りにいらないものがけっこう残っています。

終活っていろいろとやることが多そうで何から手をつけたらよいのか途方に暮れそうですが…、私も数年前より、いる・いらないの判断力が鈍くなっているような気もするので、元気なうちに少しずつでも始めようと思います。

母が終活を始めない理由は、子どもがどうにかしてくれると思っているから

母は終活には消極的な人です。「早く死にたい!」「明日死んでもいい!」と口癖のように言いますが、実際は自分はまだ死なないとたぶん思っています。もちろん母には長生きして欲しいので、そう思っているのなら喜ばしいことではありますが、終活だとかエンディングノートだとかはまだ早いと思っているのです。
ちなみに介護認定を受けることにも消極的で、まだ介護認定を受けるほど自分は衰えていないと思っているようです。

でも、終活を始めないいちばんの理由は、自分の死後は、子どもたちがどうにかしてくれると思っているからです。
我が家には母がしまい込んだまま長年放置されていて、私にしてみればガラクタ同然のものが山のようにありますが、今のうちに処分していこうよと言っても、「お母さんが死んだら全部捨ててくれていいから~」と返され、毎回それで話は終わります。

相続のことも、自分の死後は三人 (私と姉と弟) で話し合って仲良く三等分すればいいと言うばかりです。そう言われても、ほかの二人がそれに納得しているのかどうかも知らないし、そもそも私は姉弟とは仲良くないし(姉と弟は仲がいい)、もしこの先、自分が母の介護をメインですることになれば、「仲良く三等分」には私も納得できなくなると思います。

6. 優しい人が損をする:
「相続でもめない大きなポイントは、『平等』ではなく『公平』にすることです。平等とは細かい状況は考えず、相続人全員を同じ配分にすることを意味します。対して公平は、全員を同じように扱うことです。つまり、長年介護をした子どもの労をねぎらい、多くの財産を渡すことが公平な相続です。
たとえば、きょうだいの中にも、声の大きいアクティブな人もいれば、内気で自己主張ができない人もいるでしょう。やさしいタイプの人は、どうしても声の大きな人に押し切られて損をしがちです。それを放置していると父親のときはがまんしたけど、母親のときに爆発してトラブルになってしまうこともあります。親なら子どもたちの性格をよくわかっているはずですから、きょうだい間の力関係にも配慮してほしいと思います」
よかれと思った「平等」が「不公平」になっては、きょうだい間に遺恨が残ってしまいます。

【相続会議】親の「まだまだ」子どもの「そろそろ」  親子の相続観には大きなギャップが!

母が亡くなったら相続のことで争うことになるのではと…それがいちばんの気がかりです。本音を言えば、法的効力のある遺言を残してもらいたいくらいで、姉弟だけで相続について話し合いとか想像するだけで今から憂鬱になります…。

8. 家族の幸せにつながる「魂の遺言」とは:
親子間のギャップをなくすためには、子どもたちの一人ひとりの立場に立って考え、配分を「公平」にすることが重要であることがわかりました。それでも、相続と切っても切れないのが「感情」です。「お兄ちゃんは留学行ったでしょ!」「これはオレにくれると言っていた」など、それぞれの考えがぶつかって、きょうだいが絶縁になることも、実際にあるそうです。そうならないため、必要なのが「魂の遺言」だそうです。
小谷さんは、こう教えてくれました。「遺言は法的に有効かどうかだけではなく、家族が納得するという点で有効であることを考えてほしいです。自分だけの気持ちを書くのではいけません。財産の分け方に至った考えも、しっかり説明しておくといいでしょう。それが残された家族の幸せにつながる『魂の遺言』となるはずです」

【相続会議】親の「まだまだ」子どもの「そろそろ」  親子の相続観には大きなギャップが!

母が元気なうちに聞いておかないと手遅れ!?どこに何があるのかさっぱり分からない

昔から、お金や重要書類の管理は全て母が行っていたので、通帳や印鑑、生命保険の証書など、どこに保管しているのか分かりません。厳密に言うと…、それらはどこそこの部屋のタンスの中にあるよと言うので、大体見当はつくのですが、タンスは二棹あってどちらのタンスなのかは言わないし、引き出し全部ひっくり返して探すにもそれなりに時間がかかりそうです。
でも、通帳は違う部屋のタンスにしまっているのを見かけたことがあるし…、もはやどこに何をしまったか忘れていることも多いので、その場所にない可能性も大いにあり、山積みになっている洋服の中に何か大事なものが紛れている可能性もあります。母が倒れたら必要なものを探し出せるのか心配になります。

お金や重要書類のことだけでありません。母と長年同居していても知らないことだらけです。
この先、母が何も判断が出来ない状態になったり介護状態になったとき、どういう希望があるのか知らないし、親しくしている人たちや町内会、植木屋さんや内装関連の馴染みの業者さんなどの連絡先も知らない、毎月何かを定期購入しているようですが具体的に何を購入しているのかも知りません。

母は気力・体力・判断力もだいぶ衰えているし、認知症のような症状もで始め、目が見えにくいせいもあってか字を書くことを面倒くさがるようにもなりました。
母がかろうじて元気なうちに、大事なことを聞いておかないと手遅れになるかもと焦りを感じ始めています。

母に終活を切り出すため、エンディングノートを書き始める

母にエンディングノートを書いてもらおうと思ったのですが、話を切り出しにくく…、母の見本になればと、私が先にエンディングノートを書くことにしました。そして、「私も書いたからお母さんも書いてみない?」といった感じで切り出そうと思います。

市販のエンディングノートを買ってみたのですが、いざ手にしてみると、エンディングノートというネーミングが「死」を連想させるのか、死ぬ準備のイメージが強くて、なんとなく身構えてしまいました。
また装丁に堅苦しさもあって、これは高齢の母に書いてみてよと渡しても断られそうな予感がしたので、もう少しカジュアルで気軽に書けそうなものはないかと探してみたところ、ダイソーに【もしもノート】というエンディングノートの代わりになりそうなノートがあることを知りました。

エンディングノートとして代用可能!ダイソーの【もしもノート】

ダイソーの【もしもノート】は、「じぶんノート」「けんこうノート」「おかねノート」「おつきあいれんらくノート」「うちの子ノート」の5種類あるようです。価格も1冊100円(税抜)とリーズナブルだし、エンディングノートによくある堅苦しさもなく、カジュアルで親しみやすく若い人でも手に取りやすいデザインです!

私は「けんこうノート」と「おかねノート」を買いました。
「けんこうノート」には、もしも入院することになったら、もしも介護が必要になったら、もしものときのこと(治療、意識障害になったとき、亡くなったとき)
「おかねノート」には、もしもの時のお金のこと(入院などでお金が必要なとき、亡くなった時のお願い)
などの項目もあるので、エンディングノートとしての代用も可能と思います。

あと、お付き合いのある方々の連絡先が書き込めるという「おつきあいれんらくノート」も欲しいのですが、何度か店頭で探してみたけれど売り切れなのか、いまだ手に入りません…。

おかねノート
銀行口座、保険、年金、不動産など、お金関連の情報を書き込めます。
けんこうノート
普段飲んでいる薬、入院時に自分の生活に必要なもの、介護についての希望・考え、病気の告知や治療についての希望・考えなど、健康関連の情報を書き込めます。

母が終活に前向きになったきっかけ:母の実家の相続でもめた話

ある日のことです。「きょうは伯父さんの命日だね」と私が言ったら、母が昔話を始めました。母の実家の相続の話です。
亡くなった伯父は長男で家業を継いでいましたが、その長男の伯父に何かと有利な形で遺産分割されていたそうです。それは祖父が亡くなって分かったことだそうで、母の兄姉は仲がよかったのですが、相続のことで揉めたりもしたみたいで、当時、母が悔しがって泣いていたことを思い出しました。
そして、相続のことは祖父の生前に、自分たち兄姉が納得するように話し合っておくべきだった…と悔し気に言ったとき、私はすかさず、それは我が家も同じことが言えるかもよと言い返しました。

相続のことは、母の死後、三人 (私と姉と弟) で話し合って三等分すればいいと言うけれど、ほかの二人がそれに納得しているのか私は知らないし、相続のことで争うことにならないようにしてもらいたいと訴えました。遺言を残して欲しいとはさすがに言えませんでしたが…。

その流れで、私がいま終活を始めようとしていることも告げました。
私が入っている生命保険、知らないよね?私が使っている銀行口座、知らないよね?パソコンを処分するにも何をどうしたらいいか分からないよね?いま私が死んだら母に迷惑かけることになるし、エンディングノートを書き始めているところだと。

そして、母にも同じことが言えるよねと言いました。母が倒れたらどこに何があるのかさっぱり分からないと。
通帳や印鑑がどこにあるのか知らないし、どんな生命保険に入っているのか知らない。親しくしている人たちや馴染みの業者さんの連絡先を知らないし、寝たきりになったとき・介護状態になったときどうして欲しいと思っているのか知らない。
なので、私がエンディングノートを書き終えたら、それを見本にして、母にも書いてもらえたらと思っているんだけれど…と言いました。

母は反論することもなく素直に私の話を聞いてくれている様子だったので、さらに、断捨離についても話しを続けました。
いらなくなったものも少しずつ一緒に片付けていこうよ、私もいま自分のいらなくなったものを減らそうとしているところだし。食器もアルバムもたくさん残っているし、そういうのもどうするか考えないといけないよねと…。

終活の話題になると、いつもは適当に返されて話が先に進まないのですが、このときは納得してくれた様子で「そうだね」と言ってくれました。
母は自分の兄の命日がきっかけで、相続のことで兄弟姉妹で揉めて悔しい思いをしたことを思い出し、自分の子どもに同じ気持ちにさせないようにしようと思ってくれたのかもしれませんし、その流れで、家の片付けのことも前向きに考えてくれたのかもしれません。

終活は元気なうちに!気力・体力・判断力が衰える前に始めるほうがよい

だけど… 自分の実家の相続でもめた話がきっかけで終活に前向きになってくれたことも、すでに忘れてしまった感じです。相変わらず、相続のことは自分の死後、仲良く三等分すればいいからね~と言います(泣)
エンディングノートは「私も作成しているし、お母さんも書いてみない?」などと言ってどうにか納得してくれているみたいですが。

やはり終活は元気なうちに、気力・体力・判断力が衰える前に、始めなければいけないなと実感しています。
認知症のような症状がで始めていたらなおさら、誰かがサポートしないと先に進まないし、元気な時と比べれば時間も数倍かかると思います。

母と一緒に作るエンディングノート

取り急ぎ、母に書いてもらいたい項目を書き込んで、母用の新品のノートも1冊ずつ添えて、母にエンディングノートを渡しました。とりあえず受け取ってくれましたが、たぶん、書かないだろうと思っています。目が見えにくいせいもあるのだと思いますが、字を書くことがだいぶ面倒になっているみたいなので。あんなに好きだったクロスワードパズルもやらなくなっているし。

ノートを渡してひと月ほど経った頃チェックしてみましたが、案の定、何一つ書いていません。
なので、私のほうで聞き取って代わりに書いています。母の記憶が曖昧なところもあったりで意思疎通がうまくいかず、お互いにイライラしたりされたりでなかなか先に進みませんが…少しずつでも根気よく話を聞いて書いていこうと思います。

まとめ

母は終活に前向きになってくれたとしても、一人でエンディングノートを書いたり、家の片付けをすることは出来ないと思っています。

やはり終活は、気力・体力・判断力が衰える前に、始めなければいけないなと実感しています。母は字を書くことでさえ面倒くさがるようになっているし…。
認知症のような症状がで始めていたらなおさら、親任せでは先に進まないので、親とコミュニケーションを取りながら子供がサポートする必要があると感じています。

ちょうど私も自分の終活を始めたところなので、母と一緒に終活をしていこうと思います。

また、親にエンディングノートを書いてもらうには、子どもが先に書いて「私も書いたからお母さんも書いてみない?」といった感じで切り出すと納得して書いてもらえる可能性が高いかもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございます。本記事が少しでもお役に立ちましたら幸いです。

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